Up 「平均」の定義──「加重平均」 作成: 2014-06-09
更新: 2014-06-13


平均

    重み付き平均 (「加重平均」) は,値それぞれに重みがある場合:
      重みxi 付き値fi (i= 1, 2, ‥‥, n) の平均:

    「相加平均」「加重平均」は,まったく別の概念である。
    それぞれのイメージを,以下に示す:
      相加平均 ──「平らに均す」



      加重平均 ──「モーメントを釣り合わせる」
    「加重平均」の計算は,高校物理でやっている「力のモーメント」の計算と同じものである。

    「相加平均」と「加重平均」の本質的な意味の違いを見ないで,計算式で両者を区別しようとすると,つぎの間違いをやってしまうことになる:
       Wikipedia「平均」
    相加平均は
    と定義される。‥‥

    加重平均
    観測される値それぞれに重みがある時には、単に相加平均をとるのでなく重みを考慮した平均をとるのが便利である。各データ xi に、重み wi がついているときの加重平均(重み付き平均)は
    と定義される。全ての重みが等しければ、これは通常の相加平均である。

    「全ての重みが等しければ、これは通常の相加平均である。」と言っているが,これは間違いである。
    この間違いに導いたものは,計算式の変数記号の取り方である。
    変数記号の取り方の間違いは,「相加平均」「加重平均」それぞれの連続型と対照させることで,はっきりする: