Up | ストーリーの自己チェックの方法 | 作成: 2010-11-02 更新: 2010-11-02 |
「やっていないので,できていない」とは,「やれば,できる」ということである。 そして,「やれば,できる」とは,「やる」が気分・意志・気力の問題だということである。 しかし,ここが肝心な点なのであるが,「やる」とは,気分・意志・気力の問題ではなく,ほとんどが能力の問題なのである。 自分の<いまできていること>は,自分の能力を表している。 そこで,いまの自分の場合が「やればできるが,ただやっていないだけ」と「能力がまだ至らない」のどちらなのか,間違わないようにしなければならない。 これをはっきりさせる方法は,「やる」である。 これのみである。 「やる」とは,形にすることである。 自分がストーリーの構成をちゃんとやれているかどうかは,ストーリーの構成を形にあらわしてみて,はじめてわかることである。 論文の構成を,章・節・項のトリー構造できちんとつくるとことは,同時に,ストーリーの構成のチェックになっている。 ただし,これは枠づくりの段階であって,まだ中身が入っていない。 これの中身にするものを自分がもっているかどうか・どのくらいもっているかは,実際に中身を入れる作業をしてみないとわからない。 この作業は,はじめは粗く,そしてだんだんと精緻にする,というふうに進む。 ここでは,「粗い作業」の効率的なやり方を示す。 既に,ストーリーの構成が章・節・項のトリー構造でつくられている:
すなわち,章・節・項のそれぞれに1ページをあて,章・節・項の標題を最初に書き入れておく。 そして,これとあわせて,各ページで話すことばを書き込むためのファイルを,これもページ様式でつくる。
つぎに,表示ページと話すことばのページの中身を,埋めていく。 ここですることは,話すことばのページを完全につくることである。 話すことばに関しては,完全シナリオにする。 表示ページは,余裕に応じてつくっていく。 わかっていないことは,話せない。 うまく話せないのは,わかっていないからである。 こういうわけで,話すことばの完全シナリオをつくることで,自分のいまの段階が意識/自覚できるようになる。 そして一応シナリオになったと思ったら,つぎにこれをテストにかける。 すなわち,これを使ったプレゼンを,実際にやってみる。 このとき,話すことばにはいっさいアドリブを入れない。書いたものをそのまま読む。 できていないストーリーは,うまくつながらない。 うまくつながらないのは,ストーリーができていないからである。 このテストも,自分のいまの段階が意識/自覚できるようになるためのものである。 ここでつくった<話すことばのテクスト>は,論文の章・節・項それぞれで,書き出しのことば (序のことば) として使える。 また,本番の論文発表会のプレゼンは,ここでつくったプレゼンの内容を精選するふうにつくっていけばよい。 |