- 課題:「原始関数のグラフの作図を考えよう」
連続な関数fから,つぎの条件を満たす関数FのグラフGを作図 :
点 ( x, F(x) ) でのGの接線の傾きが f(x)
|
- 作図のアイデア
- f が定値関数であれば,小学算数の知識でGを求めることができる (G は直線)。
f が定値関数ではないので,問題になっている。
- x の区間を区切って f のグラフを<階段>に近似すると,G の近似 (<折れ線>) が得られる。
- 区分を細かくすることによって,G のよりよい近似が得られる。
予想:「区分を細かくしていくと,<折れ線>がひとつの形に収束する」
- 作業
近似した<階段>グラフに対し,このときの<折れ線>グラフを,計算で求める。
- <階段>グラフへの近似と,これに対する<折れ線>グラフを求める計算の式を,文字式で表す。
(これは「区分求積」の概念に一般化される)
- <階段>グラフへの近似と,これに対する区分求積 St の計算式を,文字式で表す:
Sx
= f(x1)·Δx1
+ f(x2)·Δx2
+ ‥‥
+ f(xn)·Δxn
( x
= x1
+ x2
+ ‥‥
+ xn )
- ∑ (シグマ) の記号法を導入する:
f(x1)·Δx1
+ f(x2)·Δx2
+ ‥‥
+ f(xn)·Δxn
=
|
n ∑ k=1
|
f(xk)·Δxk
|
- 「区分を細かくする」の極限を,式に表す。
(これは「定積分」の概念に一般化される)
|