Up 文字列の用法としての「変数・定数」 作成: 2010-11-14
更新: 2010-11-14


    文字列の用法に「変数・定数」があることを,指導する。

    現行は,「文字列」ではなく「文字」になっている。 現行の「文字と式」指導は,「表現は,短ければ短いほどよい──省略するほどよい」と受け取られるふうになっている。
    そこで,生徒がこういう印象をもたないようにすることが,先ず留意点になる。

    文字列を「変数・定数」として使うときは,意味・役割がわかるようなことばにすることが,巧いやり方というものになる。
    特に,文字列は長くてかまわないし,むしろ長いことが推奨される。

      関数を入出力ボックスで表すときは,文字「x」「y」を使うよりは文字列「入力」「出力」を使う方が,わかりやすい。 「国際的」が信条ならば,「Input」「Output」を使えばよい。
      同様に,比例定数に文字「a」を使うよりは,「比例定数」ないし「Proportional_Constant」を使う方が,わかりやすい。
      こうして,「y=ax」よりは「出力 = 入力 × 比例定数」ないし「Output = Input × Proportional_Constant」を選ぶことになる。
      実際,コンピュータ・プログラムにおける変数・定数の文字列の選び方は,このようである。


    「変数」の指導とは,つぎのことの指導である:
    • 「変数」としての文字列は,<そのときどきの作業値を保存する箱>につける名前のことである。
    • 「x=2」は「xと名付けられた箱に2を入れる」である,等々。

    「定数」の指導とは,つぎのことの指導でである:
    • 「定数」としての文字列は,特定の値による全置換を見ている文字列のことである。
    • 値を直接書かないで「定数」の文字列を使うことには,これこれのメリットがある。