Up | 図形素材を決めるときの留意点 | 作成: 2012-11-19 更新: 2012-11-19 |
( 数学の「相似」の定義の確認 ) 人の行うこととして,この操作は有限である。 よって,「合同」「相似」は,数学の定義に照らす限り,無限の点でなる図形に対しては,判定できないことになる。 「合同」は,この問題を,「ぴったり重ね合わせられる」という方便でしのいでいる。 しかしこの方便も,「ぴったり重ね合わせられる」の操作ができない図形 (たとえば,不透明なプラスチックの板に描かれた図形) を扱えなくなる。 さらに「相似」になると,「ぴったり重ね合わせられる」に類する方便がなくなる。 無限の点でなる図形に対しては,「点の対応づけ」をごまかしてやることになる。 ごまかさないでやりたければ,有限個の点がつくる図形を扱うということになる。 教育は方便であるから,ごまかしは大いにありである。 しかし,授業する者は,この「ごまかし」をしっかり認識している者でなければならない。 生徒といっしょに自分もごまかされているのでは,話にならない。 |