Up 体系バラバラ主義的問題解決学習論 作成: 2008-03-27
更新: 2008-03-27


    「課題解決型学習」が,授業一般の方法である。
    なぜなら,これが人の学習できる形だから。
    体系的な数学の授業も,本来,この形で行われねばならない。

    体系バラバラ主義が考える「問題解決学習」は,これとは異なる。
    体系バラバラ主義の考え方は,「問題解決学習=問題解決の力の陶冶」。
    この考え方では,一般的な力として「問題解決の力」が存在する。
    一般的な力の中身は,一般的形式。

    体系バラバラ主義的な問題解決学習論の中に「ストラティジー指導」というのがあるが,その「ストラティジー」は一般的形式のことである。

      「図にする」「簡単にする」‥‥ をいろいろな問題解決で経験すれば,
      「図にする」「簡単にする」‥‥ の形式が身に付き,
      新しい問題に対してこれらの形式を使うことができ,
      その問題の解決が可能になる。

    「形式を組み合わせて問題を解決する」という考え方は,認知科学 (人間機械論) の影響を見ることもできる。


    これに対する体系的教育の考え方は,つぎのようになる:

      問題は,ある体系の中にある。
      問題の解決は,この体系の理解に基づく。
      (問題解決の前に,体系の理解が要る。)
      問題解決の体系横断的な転移というものは,ない。