学校数学の<役に立つ・立たない>の論は,<役に立たない>を受け止めつつ<役に立つ>を立てるというものになる。
そしてこれの有効な論形は,§ 役に立つ・立たない両立の論形──「無用の用」で挙げた4つの中では,つぎの2つである:
「<用>の構成素はそれ自体では無用」
「風化造形の「無用の用」」
註 : |
残りの2つは,荘子の「無用の用」と「鋳型の用」。
荘子の「無用の用」は,補完物・ネガの用である:
「或る事物が立っているとき,それの補完物が立っている。」
「或る事物が立っているとき,それをポジにするところのネガが立っている。」
数学の用の解釈に,これは馴染まない。
また,「鋳型の用」も,数学の用の解釈には馴染まない。
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