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現成論タイプの思想
作成: 2014-06-27
更新: 2014-07-01
現成論に対するのは,目的論ないし本質主義である。
目的論は,現前を「目的に向かうプロセスの途上」と捉える。
本質主義は,現前を「本質(イデア) の現象」と捉える。
これに対し現成論は,現前を「それ自体で成っている」と捉える。
ここで「成っている」は,時間経過につれ現前は変化するから,「その都度成っている」である。
現成論タイプの思想,ないしそれの要素が現れている思想には,例えばつぎのものがある:
東洋哲学
道元「現成公案」
西洋哲学
Spinoza「コナトゥス」
Wittgenstein「言語ゲーム」
Rorty のプラグマティズム
学術 (科学)
オートポイエーシス的システム論
「創発/複雑系」
本論考の「現成」は,道元の
「現成公案」
から引いている。