Up | 新時代の不明 : 要旨 | 作成: 2021-07-10 更新: 2021-07-10 |
ひとは ITのことを,「生産・消費活動の効率化」程度に考えている。 生活の未来は,「便利な生活」? それは,自分が生きられるニッチをさがすことができた者に可能となる生活である。 ITは,従来型生産・消費で成り立ってきた職種を無くすのである。 ITは,産業革命である。 ITは,産業構造をすっかり変えてしまう。 産業構造が変わるとは,ひとの生業が変わるということである。 ひとの生業が変わることは,消費形態も変わり,そして人口も変わるということである。 そしてこの変化が産業構造にフィードバックする。 この循環は,始まったばかりである。 本当の変化はこれからである。 新時代の不明は,この変化の不明である。 ひとは,どんな仕事にありつけるか? 誰を対象に何をどれだけ生産するのか? ひとは,どの程度の生活を営めるのか? 社会システムに「終身」が無くなり,家庭も「かりそめ」になる時流の中,どれほどの者が子どもをつくろうとするか? 地方で生業が立つのは,一次生産者と公務員とコンビニだけ。 ひとは,大都市に集中。 しかし,大都市は彼らにどれ程の生業を供給できるか。 企業は,ITとロボットの本格的導入で,人件費の比率を減らす一方になる。 もちろん,ひとはこれに適応して,人口を減らしていく。 しかしこれは,どこかで均衡するというものではない。 このダイナミクスは,負のスパイラルである。 ひとはこの種の絵図に対しては,悲観をポーズすることがインテリジェンスだと思っている。 しかしこれも洗脳されたものである。 この絵図は,破滅がゴールでしかない人口の爆発がとまり,人間がほどほどの生き方をするものになる,の絵図でもある。 そして幸せは,相対的である。 ひとはその都度,幸せをつくっていく そして何にせよ,系の進化は「是非も無し」である。 |