Up | 構築作業の概要 | 作成: 2021-02-07 更新: 2021-02-07 |
b. PC c. ルータ この違いは,つぎのことを意味する:
当たり前だがこれを言うのは,ひとは作業中これを思わなくなっていくからである。 ひとは,作業を前のめりでやってしまう。 作業に躓いたとき,冷静に考えるということができない。 ネットで情報検索して,紹介されている様々な方法を手当たり次第に試す。 こうして,わけがわからなくなり,してはならないことまでしてしまうのである。 PC でも,躓くことはある。 実際,わたしのPCは Mac Pro (OS 10.9) だが,これは今ではもう昔の機種ということになっていて,RasPi 構築で必要とされているソフトは,ネットからダウンロードしても使えないことが多い。 旧バージョンを求めたり,代わりの方法を工夫せねばならなくなる。 ルータは,ネットワークの設定において最も決定的な要素である。 ネットには「Raspberry Pi が Wi-Fi につながらない──これのソルーションは‥‥」の記事が溢れているが,それらはほぼ間違いなく,「ルータの設定がつながらなくしている」の場合である。 実際,Wi-Fi の設定として RasPi 側で行うことは,ほんの少しに限られている。 RasPi 側の設定に複雑/奥深い問題など無い。 このことを冷静に考えられないと,設定に疑心暗鬼になり,余計なこと/してはならないことをやってしまうことになる。 この『ガイド』は,有線接続の確立と無線接続の確立を,2段階に分けて進める。 それぞれを,単純な手順として示す。 二つをごっちゃにし,「つながればいい」調で内容を曖昧にしているのは,躓いたときの要らぬジタバタのもとだからである。 今回の構築の主要点はここなので,2段階の内容を予め述べておく。 有線接続は,インタフェース「eth0」(eth は 'ethernet') を使用する接続である。 無線接続は,インタフェース「wlan0」(wlan は 'wireless lan' ) を使用する接続である。 有線接続の設定として RasPi 側ですることは,ファイル
static ip_address=[RasPi に与えるIPアドレス] static routers=[ルータのIPアドレス] static domain_name_servers=[ルータのIPアドレス] 8.8.8.8
static ip_address=[RasPi に与えるIPアドレス] static routers=[ルータのIPアドレス] static domain_name_servers=[ルータのIPアドレス] 8.8.8.8 ちなみにこの『ガイド』では,つぎのようにする:
ルータのIPアドレス : 192.168.1.1 なお,わたしの場合,RasPi が無線LAN端末になるためには,ルータ側で「無線端末にエントリ」の設定をすることが条件になる。 したがって,《先ず有線接続の確立,それから無線接続の確立》の2段階がとれる。
しかし,ブラックボックスで事が済んでしまったひとは,コマンドで解決できるような簡単な問題 (「有線接続と無線接続の切り替え」のような) にもツールで解決しようとし,そのツールによってシステムをおかしくしてしまう危険がある。 ──強調するが,RasPi のLAN接続に関することでは,ツールの出る幕は無い。 |