Up アインシュタイン方程式 作成: 2021-09-14
更新: 2021-09-14


    空間 (時空) の曲がりは,物質とエネルギーの分布と対応している:
      「空間は物質とエネルギーによって曲がっている。
       その物質とエネルギーは,空間の曲がりに従って動く。」

    アインシュタイン方程式は,この対応の定式化である: \[ \qquad R_{\mu \nu} - \frac{1}{2} Rg_{\mu \nu} = 8 \pi GT_{\mu \nu} \] 左辺は,空間 (時空) のどこがどのように曲がっているかを,曲率テンソル (リッチテンソル) で示している。
    右辺は,空間の中にある物質 (質量) とエネルギーの分布を,エネルギー運動量テンソルで示している。


    アインシュタイン方程式は,数学でいえば公理である。
    数学において公理は,<約束事>である。
    数学の定理は,「約束事を推していけばこうなる」を述べたものである。

    しかし,理論物理学やこれに倣う宇宙論は,プラトニズムの傾向の強い者がこれを専攻するのだろうか,公理を<自然法則>にしてしまう。
    彼らは,アインシュタイン方程式を<自然法則>にして,これから演繹されることを<事実>にする。
    そしてその<事実>をPRする。

    大衆は,彼らのPRを鵜呑みにする。
    理屈を知ろうにもどうせ話についていけないし,そしてもともと,《専門家の言うことは鵜呑みにする》を習い性にしているのが大衆というものだからである。


    「ダークマター」「ダークエネルギー」は,アインシュタイン方程式から導き出したものである。
    アインシュタイン方程式と合わない観測結果が出て来たのに対し,アインシュタイン方程式の方を守るために,つじつま合わせとして「ダークマター」「ダークエネルギー」を導入した。
    アインシュタイン方程式と合わない観測結果をアインシュタイン方程式の反証としてもよいのだが,これは択らない。

    学術界も一個の利権であり,集団心理が支配するところである。
    「自分および同業者の立場を面倒にしたくない」で動いている。

    アインシュタイン方程式を欠陥品にしたら,これまで構築してきた宇宙理論がひっくり返る。
    そして,アインシュタイン方程式を超えるものは,自分たちにはつくれそうもない。
    よって,アインシュタイン方程式を守ろうとなる。
    それになんといっても,「ダークマター」「ダークエネルギー」でしばらく盛り上がることができる。

    こうして,「ダークマター」「ダークエネルギー」が<事実>になった。
    そしてこの一事は,万事である。


    科学の勉強の肝要は,科学と科学者 (利権) を分けることである。
    科学の勉強は,科学者の言を鵜呑みにすることではない。