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Dawkins (1989), p.78
‥‥ 遺伝子プールは、原始のスープが昔の自己複製子に対してはたしていたのと同じ役割を、現代の自己複製子に対してはたしているといえる。
性と染色体の交叉には、現代版原始のスープの流動性をまもるという効果がある。
性と交叉によって遺伝子プールはよくかきまぜられ、遺伝子は部分的にまぜられる。
進化は、遺伝子プール内である遺伝子が数を増し、ある遺伝子が数をへらす過程である。
‥‥
遺伝子の側からみれば、遺伝子プールは新しい型のスープ、つまり生活をたてていく場である。
昔と変ったことは、今日、遺伝子は、死ぬベき運命にある生存機械を次々につくっていくために、遺伝子プールから相ついでひきだされてくる仲間の集団と協力して、生活をたてていることである。
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- 引用文献
- Dawkins, Richard (1989) : The Selfish Gene (New Edition)
- Oxford University Press, 1989
- 日高敏隆・他[訳]『利己的な遺伝子』, 紀伊國屋書店, 1991.
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