- 「決定論」のことばには,「大域的」のイメージがある。
しかし決定論は,「非大域的」にも立つ。
実際,「大域的」は「線形」ということであり,線形を非線形に変えれば「非大域的」の決定論が出来上がる。
「線形」の捉えのメリット:
重ね合わせが成立するので,現象を「要素の重ね合わせ」で捉えられる。
──要素還元主義へ。
- 非線形の決定論は,カオス的決定論 (deterministic chaos) である。。
- 「確率事象」と一般に呼び習わしてきたものは,実際はカオス的決定事象だということになる。
- 非線形の力学過程は,初期条件を敏感に反映する (初期値敏感性)。
──初期条件の僅かな違いが,その後の展開に大きな違いをもたらす。
- モデル
- カオス的遍歴 chaotic itinerancy
- 安定,律動,乱調の3相を繰り返す
- 3つの相が切り替わる順序・タイミングに,法則性は無い
- アトラクター
- SRB 測度 (Sinai-Ruelle-Bowen Measure)
- カオス同期
- 参考サイト
- 参考文献
- 金子 邦彦・津田 一郎 『複雑系のカオス的シナリオ』, 朝倉書店 (複雑系双書), 1996.
- 中川 毅 『人類と気候の10万年史』, 講談社 (ブルーバックス), 2017.
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