Up 砂浜海岸の縦断形 作成: 2024-06-04
更新: 2024-06-04


佐々木(2007), p.158 から引用 :


沖浜 海岸近くから沖合にかけての海のことで,砕波帯から大陸棚の縁までの範囲を指す.
陸側の境界を平均低潮位の汀線とすることもある.
前浜 平均低潮位の汀線から高潮時に波が打ち寄せる限界,またはパームの海側の緑までの部分.
岸に近づいてきた波が砂浜で最後に砕けて遡上する部分にあたる.
後浜 前浜の陸側限界から暴浪の到達する限界線までの間の部分.
通常は直接彼の影響を受けることがなく,堆積物は風や雨によって移動する.塩分や乾燥に強い植物が生育している.
砂丘 風によって運般された砂が堆積して形成される丘や堤状の地形.
上図の場合は海から内陸方向に吹く風が,前浜と後浜にある砂を運搬して堆積することによってつくられる.
 
ビーチ
フェイス
パームの海側の縁から急勾配で沖方向に傾いている部分のこと.
平常時に波が砕渡した>後に前浜上を海水が打ち寄せたり引いたりする部分である.
パーム 前浜から後浜にかけて汀線にほぼ平行してみられる,ほとんど平坦な地形のこと.
堆積性の砂浜の場合には,パームが内陸方向に緩く傾く.
 
沿岸トラフ 平均低潮位の海面よりも下位にある海岸線に平行な溝状の凹地のこと.
沿岸底州(バー) 平均低潮位の海面よりも下位にある海岸線に平行な堤防状の高まりのこと.
 
砕波 波が浅い水域に進入すると海底面との摩擦のために,波形が維持できなくなり砕ける.
実際の海岸に打ち寄せる波は不規則波であるために,砕渡する位置はある幅をもっており砕波帯を形成する.