Up 行動 作成: 2024-03-30
更新: 2024-03-30


      『生きている土壌』, p.47.
    20世紀になってはじめて、土壌微生物が実際にどんな行動をとっているかが分かりはじめたのである。
    例えば、放線菌や酵母菌はさまざまな酵素をつくり出し、それは澱粉、脂肪、セルローズを分解したり溶かしたりする。
    それぞれの微生物細胞は酵素を持ち、それは特定の生物学的過程を通して、新しい物質の構築に役立っている。
    土壌微生物の全タンパク質は酵素タンパク質として存在しており、この土壌酵素は植物の根によって吸収されることが分かっている。
    ‥‥‥放線菌の一種、ベニシリウムは、抗生物質である純粋なペニシリンをつくり出すことができ、それは植物の根を経て吸収され、さらには茎葉部に蓄積され、その植物は病原菌の侵害に抵抗性を持つようになる。


  • 引用文献
    • Erhard Hennig : Geheimnisse der fruchtbaren Böden。
        Organischer-Landbau Verlag Kurt Walter Lau, 1994.
        中村英司[訳]『生きている土壌』, 日本有機農業研究会, 2009.