土壌には,黒〜茶色の田畑の土から,舗装されていない道路の土など様々なものがあるが,これらの場所にもたくさんの原生生物が生息している。
とくに有機物を大量に含んだ田畑の土には, Colpodaや Nassula などの土壌性の繊毛虫や Chilomonas などの鞭毛虫がいる。
また,小型のアメーバ類(肉質虫類という)が大量に生息していることもわかっている。
これらの原生生物は土壌が乾燥している間は,シストと呼ばれる状態で休眠しているが,雨が降って土壌が湿り気を持つとシストから出て一気に増殖する。
そして,雨が上がり土壌が乾燥してくると再びシストとなって次の雨がくるのを待つという生活をくり返している。
したがって,土壌中の原生生物を観察する場合は,田畑や草地の土を持ち帰り,これに水を加えて泳ぎ出す原生生物を観察すればよい。
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