Up | 「非実体」の存在論 : 要旨 | 作成: 2014-09-20 更新: 2014-10-25 |
最も古いものでは,仏教の存在論である「空観(くうがん)」が挙げられる。 「一切皆空」の「空」は,存在の「系−個」構造における系の「空」性を捉えたものと解釈される。 実際,空観では,存在 (「色」) は「縁起」が現すものであり,そして「縁起」は,「系を現すところの個の相互作用」に他ならない。 「系−個」の存在は,「雲−粒」に喩えられる。 「雲−粒」をダイナミクスのことばで表現すれば,「波−粒」になる。 そして「個は系」には、「粒は波」が応じる。 「粒は波」は、科学にある。──量子論である。 |