Up | 「進化」の意味/メカニズム | 作成: 2019-09-12 更新: 2019-09-12 |
Sの個体の色は茶色である。 しかし体色には「個の多様性」が存在していて,その「茶色」の内容は<赤味が濃い>と<青味が濃い>を両極とするところの茶色である。 ここで環境の変化として,エリアAが3つに分割されることになった:A0, A1, A2 そして,Sの個体もこの3つのエリアに分割された。 A0 は,Aの環境が継続された。 A1 は,体色が赤いほど生存が有利になる環境であった。 A2 は,体色が青いほど生存が有利になる環境であった。 体色の違いのもとは,DNA の違いである。 Sの個体の DNA は,「同種」に対応する<共通な塩基配列>と,「個の多様性」に対応する<異なる塩基配列>で成っている。 A1 では,DNA に<赤味が濃い>の塩基配列をもつ個体がより多く繁殖に成功する。 こうして,世代を重ねるごとに赤味が濃い個体の割合が増える。 また,繁殖は「個の多様性」をつくるメカニズムであり,その内容は DNA の再編集である。 このとき,<さらに赤味が濃い>の塩基配列ができてしまうことがあり得る。 そしてこれが重なると,最後は赤い色の個体ばかりになる。 A2 でも同様のことが起こる。 そして,ついに青い色の個体ばかりになる。 これが,生物学者の発見するところとなる。 生物学者は,A1 の赤色の個体群と A2 の赤色の個体群を,Sの亜種S1,亜種S2 とそれぞれ分類する。 A1 の個体群とA2 の個体群は,世代を重ねるうちに,体色ばかりでなく生活様式もすっかり変えることとなった。 生物学者がこの二種を一箇所においたところ,交配することはなかった。 そこで生物学者は,二種を別種と定め,「種Sの分化」と定めた: 以上が,「進化」の意味であり,「進化」のメカニズムである。 「進化」の意味, 「進化」のメカニズムは,これ以上でも以下でもない。 |