Up 存在=時空存在 : 要旨 作成: 2019-05-20
更新: 2019-05-20


    科学が存在論をつくると,それは進化論になる。
    いま「存在A」と定位したものは,つぎには「存在A」ではなくなるからである。
    「存在A」は,進化する系の先端現象である。
    進化の系統を樹形でイメージするならば,現前は枝の先端に相当する。

    「進化」のこのイメージは,いろいろと示唆的であり,重宝する。
    特に,「ルーツ」の考えがナンセンスであることを,この図は示唆する。
    ──実際,木のどの部位を以て「枝先端Aのルーツ」とするのか?

    現前の「存在A」は,物理的・化学的反応の生成物である。
    生成の現象に対し「ルーツ溯行」は成り立たない。
    この場合の「溯行」は<要素の拡散>模様になるからである。