Up 背徳──文学 作成: 2019-07-22
更新: 2019-07-22


    僧には,破戒僧という部類がある。
    たとえば禅は,構えが最初から<破戒>である。

    破戒になるのは,教義に無意味を見るからである。
    さらに,この無意味が欺瞞に進んでいることを見るからである。
    教義の無意味・欺瞞に堪えられない・我慢がならない僧は,破戒僧になる。

    たとえば『歎異抄』の親鸞は,破戒僧である:
     「 念仏をとりて信じたてまつらんとも、またすてんとも、面々の御はからいなり。」


    ひとは,自己肯定として,背徳を行動に表現することがある。
    これを,ここでは「文学」と括っておく。