Up 木の名をもつことの意味──「名前」の認識論 作成: 2009-09-01
更新: 2012-08-06


    名をつけること・名を知ることは,それが見えるようになることである。
    事物に対し人が名をつけたり,あるいは名を得ようとするのは,それを自分に見えるようにするためである。
    「名前を与える」ことが「対象化」である。

    最初に出会う風景は,人にとってノイズ (混沌) である。
    この意味で,木のある風景は,最初はノイズである。
    このノイズから形を浮かび上がらせようとして,ひとは木の名前を求める。
    実際,木の名前を以て木を同定することは,木のある風景の構造化の最初の一歩になる。