Up 要 旨 作成: 2009-01-05
更新: 2009-01-05


    「アカハラ」──教員の考える<学業を課す>を学生がハラスメントと受け取るタイプの「アカハラ」──の問題が発生したとき,これの対応方法は?
    教員と学生の間のコミュニケーションを以て,「学業」についての納得づくを形成するということである (納得づくの形がどうであれ)。 しかも,速やかに。

    「アカハラ」問題を大学の不名誉のように思うのは,まったくの見当違いである。
    構造的に,大学教育に「アカハラ」問題はつきものである。
    「アカハラ」問題を起こしたことのない大学があるとすれば,それの方がどこかおかしいのである。

    特に,「アカハラ」の問題は,「臭い物に蓋」のような処理をしてはならない。 これをすることは,大学の自殺行為である。

    そしてこの意味から,「アカハラ」の問題はオンブズマンには馴染まないと考えるべきである。 実際,オンブズマンは,「個人のプライバシー」を名分にした密室の処理になりやすい。 この場合,「アカハラ」の当事者は,少なくとも見かけ上は,「臭い物に蓋」の「臭い物」にされてしまう。 ──翻って,「臭い物」で終わりたくなければ自分の姿を現さねばならない,ということである。