Up | 定年制度に対しても,執行部の都合を優位に | 作成: 2009-02-26 更新: 2009-02-26 |
すなわち,「大学の私物化」の感覚を麻痺させてしまう。 大学の私物化の顕著なものが,人事の私物化である。 そしてついに,定年制度に対しても,執行部の都合を優位におくようになる。 これの想定される形を,一例として,以下に示す:
この問題では,「先人はなぜ<定年>という規則をつくったのか?」という,そもそものところを考えねばならない。 「先人はなぜ<定年>という規則をつくったのか?」 答えは,「規則にしないと人事がめちゃくちゃになるから。」である。 人は組織の中にいると,馴れ合いになる。 トップダウンに従うようになる。 どうしてもこうなる。 いちいち抗う姿勢を示すことが面倒くさくなるからだ。 根気が無くなるのである。 特に,人事は「出来レース」になる。 上掲の規則の手続きは,「出来レース」で進行する。 ひとはそれを「出来レース」と知っていても,これに加担する。 実際,これが「出来レース」の意味である。 定年制度は,つぎのタイプの知恵の一つである:
組織・人が引き摺られないで済むようにしよう。」 上掲の規則の機能は,定年延長人事をトップが恣意的にできるようにするということである。 これ以上でも以下でもない。 (「規則」というものは,<論理的内包・外延>で考えるものであって,<だれかのこれに対する想い>で考えるものではない。) 選考規則は,あって無いに等しい。 なぜなら,選考は「出来レース」になるから。 関連して,永久法と臨時措置法のことに触れておこう。 上掲の規則は,永久法である。 定年延長人事をトップが恣意的にできることを永久保証する規則である。 仮に,退職者の「再雇用」という形でしか必要な人事ができない場合に対処するための規則を考えているのであれば,永久法の形ではなく特別法の形でつくるのが,良識/常識である。 すなわち,『なになにのなになにをどうするための特別措置規則』のような長い名称にし,時限のものにし,そして,要件を限定的に細かく規定する。 「イラク特措法」がよい例になる: |