Up | 教授会 : 要旨 | 作成: 2014-11-29 更新: 2014-12-01 |
社会は変わる。これに是非はない。 社会の変化は,大学に変わることを強いる。 ここにも是非はない。 「変わる」は,これによって悪くなるものがあることを含む。 「変わる」は,「トレード・オフ」である。
大学の「変わる」は,「トレード・オフ」である。 「変わる」によって悪くなるものがある (「悪くなる」のうちには,「教員の不利益」も含まれる。) 教授会は,「悪くなるものがある」が意見のすべてになるところである。 「悪くなるものがある」が意見のすべてになることで,「トレード・オフ」の主題に進まない。 教授会のこの格好は,「変わる」が課題になっている状況では,「頑固な保守主義」になる。 行政は,大学に自身の変革を行わせるために,大学経営から教授会を切り離す策を立てた。 そして,経営担当の任を「学長」に定めた。 これが「国立大学の法人化」であり,これを定めた法律が『国立大学法人法』である。 大学経営から教授会を切り離すとは,教員に経営のことは言わせないということである。 一方,大学経営は,その教員に施策を示し遂行させることを含む。 教員は,「学長に従うのみ」の格好になる。 この体制は,構造的に,「学長専制」である。 教授会は,「トレード・オフ」の主題が霧散するところとなる。 そのことで「頑固な保守主義」を現すところとなる。 こうなるのは,こうなる構造と力学による。 この構造・力学の中心要素は,さよく思考回路(註)である。 本章は,この構造・力学を論ずる。 立場は,自然科学である。(「批判」ではない。)
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