Up 想いと実際は別次元 作成: 2008-12-17
更新: 2008-12-17


    「業績評価」を発想する者は,その想いを<ことば>でもつ。
    ことばで,「こうすれば,ああなって,こうなって」と考える。
    文書にすれば,「こうすれば」の方は少し長くなるだろうが,「ああなって,こうなって」は短文で終わる。

    「ああなって,こうなって」とは<実際>のことであるが,「業績評価」を発想する者は<実際>については,何も考えをもっていない──思考停止している。
    しかし,思考停止していることに気づかない。
    <ことば>に騙されてしまうのである。
    ひとは,短いスローガンで,すべてを掌握した気になってしまう。
    この一般的機序をしっかり理解しておくことが,重要である。

    「ああなって,こうなって」を<ことば>で考えるとは,「ああなって,こうなって」を<ことば>のロジックで考えるということである。 これは,人を論理マシン (「ロボット」) として考えるということ。

    ロボットと人の違いは,単純と複雑の違いである。
    人は,<ことば>のロジックでとらえるようなものではない。
    ロボットと人のこのギャップ/別次元が,「業績評価」の想いと実際のギャップ/別次元である。

    人は,パンで生きるものではないし,飴とむちによって生かされるものではない。 「生き残り・危機感」「報奨/懲罰──働かざる者食うべからず」のプログラムは,人を動かすものにはならない。
    せいぜい,ロボット並みの知能に自らを貶めた「知識人」が動くくらいである。