Up | 法則 :「知識人」は大事を壊す | 作成: 2008-12-12 更新: 2008-12-12 |
「知識人」とは,自分を賢い者と考える者のことである。 自分を賢い者と考える者は,現前の問題に対し,単純な割り切りをする。 そしてこの単純な割り切りで,問題解決に進む。 人にとっての「問題」は,複雑系の問題である。 複雑系を知れば,自分を無知な者と定めることになる。 翻って,自分を賢い者と考えるタイプの者は,複雑系を知らない者 (「もの知らず」) がなる。 複雑系の問題に対し単純な割り切りで問題解決に進むことは,この複雑系を壊すことを意味する。 論理として,「知識人」は大事を壊すことになる。 「知識人」が大事を壊すことは,法則である。 「知識人」の危うさは,いま改めて説くには及ばない。 たとえば,『老子』は「知識人」の危うさを説く論である。 その時代は戦国時代であるが,これは「改革」の時代であり,「知識人」が複雑系の単純な割り切りで喧しい時代である。 国立大学の「法人化」と重ね合わせると『老子』が調子よく読めるしくみになっているので,試されたい。 |