Up 引っ込みがつかない 作成: 2007-10-02
更新: 2007-10-02


    教団は硬直化する。

    教団は,教祖,執行部,信者を要素とする。
    執行部は,教祖を御輿に乗せてかつぐことが役割。
    執行部はまた,生の人間としての教祖が見える立場である。

    信者は,教祖に対し,その人ではなく後光の方を見る。
    信者は,教祖・執行部にとってプレッシャーである。
    執行部は,後光の保守を仕事の中心にするようになる。
    これは,教祖を<無謬の存在>に仕立て上げるという形になる。

    <無謬の存在>であることはできない。
    しかし,<無謬の存在>になった教祖は,引っ込みがつかない。
    しかも,執行部は,引っ込みがつかなくする装置として機能する。
    こうして,謬っても,その謬った道を突き進む。
    これが教団の硬直化である。
    外部の者にとって,教団は倒錯した精神の集団になる。


    この構造は,「強力なリーダシップ」のリーダについてもあてはまる。
    リーダと執行部は,自分たちがリードしてしまった組織構成員や外部者をプレッシャーにもつ。
    人を従わせている自分たちは<無謬の存在>でなければまずい,という心理になる。
    こうして,自分自身を「引っ込みのつかない存在」にしてしまう。

    謬っても,その謬った道を突き進む。
    その組織は,倒錯した精神の集団になる。