Up | 法人化前からの自由主義/デモクラシー貧困のつけ | 作成: 2007-09-02 更新: 2007-09-02 |
国立大学にはもともと自由主義/デモクラシーが貧困であった。 これが大きな理由の一つである。 国立大学というと,つぎのイメージがある:
「自由」へのこだわりがひじょうに強い。 自由主義の「自由」は,つぎの文脈で使われる: 自由主義の組織は,<個の多様性>対<組織の進む方向一つ>という矛盾 (一種「絶対矛盾」) をかかえる:
デモクラシーでは,組織の方向決定は,多数決原理の議事法に従う。 これに対し,「権力からの自由」のイデオロギーは,前衛 (エリート) 指導を方法にする。 指導部が組織にとって良い方向を定め,これを大衆が受ける (トップダウン)。 このイデオロギーを採る組織にも会議はあるが,それは指導部の決めたことが「報告」される場である。 法人化前の国立大学も,会議運営の形は後者の方であった。 気分はデモクラシーであったかも知れないが,デモクラシーの方法はずっと斥けられてきた。 そして,この習慣・風土のおかげで,国立大学の教員は,法人化の国立大学のトップダウン体制にあまり抵抗感なく適応した。 |