Up | 「生き残り」のことばで思考停止 | 作成: 2007-05-22 更新: 2007-05-22 |
実際,教育とは,学生に自分が思考停止していることを分からせ,思考を発動させてつぎの段階へと導くこと。 「思考停止」とは,「わかったつもり」のことである。 思考のスキームとして根底的であり,よって「わかる」が意識にさえのぼらないものほど,それに対する思考停止が改まることは難しい。 例えば学校の授業では,<論理>に対する学生の思考停止は,授業者が相手にするのに最も難儀なものである。 思考停止は,みんなが思考停止していれば,「思考停止」にならない。 そこで,流行りのことばは,ひとを思考停止させるものになる。 ──みなと一緒にそれを使っているということが,それの意味について思考することを無用にする。 「生き残り」は,ここずっと国立大学で最も流行っていることばである。 このことばで,多くの大学人が思考停止に入った──ものの見事に思考停止に入った! 彼らは「生き残り」のことばでわかったつもりになっているが,
そして,どういうメカニズム/プロセスでそうなるのか? ──だれか (お上?) が答えをもっていると思っている。 「だれかが答えをもっている」の体で,互いにもたれあっている。 |