数学科教育法は,つぎのディレンマをかかえている:
- 数学教育で授業設計・指導法を鍛えるのは,この科目群だけである。
特に,教育実習に向けての数学の授業力を鍛えるのは,この科目群だけである。
よって,数学グループの全学生に履修させる必要がある。
- 算数・数学を授業する者は,教科専門性として数学の力がなければならない。
数学科教育法は,数学の教員免許の資格を与えるゲートウェイ科目になるので,数学の力をあわせて評価しなければならない。
そこで,現在,この科目の履修要件に,専門数学の単位取得ないし履修状況を定めている。
しかしこれをすると,要件を満たさない者が続出し,さらに,「小学校教員免許だけでよい」にして最初からこの科目を履修しない者も出てくる可能性がある。
なお,「小学校教員免許だけでよい」については,「小学校教員免許だけでよい」ということで簡単にドロップアウトする者が出てくるという問題もある。
|