教育・研究経費削減と執行部裁量経費増加が,並行して進行している。
以下は,物件費 (教育経費,研究経費,教育研究支援経費,教育研究等重点・政策経費,一般管理費) と施設整備費の推移を表したものである:
「教育研究等重点・政策経費」は執行部裁量経費として明確なものであるが,執行部裁量がその他の項目にどのように及んでいるのか及んでいないのかはわからない (示されていない)。
「教育研究等重点・政策経費」の内訳も,資料の形で示されてはいない。
要するに,執行部裁量は,現在まったく不透明である。
執行部裁量の透明化は,つぎの理由から,ひじょうに重要である:
- 執行部には,資源配分の説明義務の一環として,執行部裁量の透明化に努める義務がある。
- 執行部裁量の不透明性は,執行部裁量に対する全体の不信感に直接つながる。
- 逸脱行為を防ぐ。
「3. 逸脱行為を防ぐ」について:
「裁量」は「逸脱」(組織を<我が物>化) とつねに背中合わせにある。
実際,「裁量」は「逸脱」への感覚麻痺をもたらす。
執行部が閉じた系(「独り善がり/密室」) を形成している場合は,なおさらである。
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