Up 数学の勉強の仕方がわからない 作成: 2009-01-15
更新: 2008-01-15


    ひとは,専門性をすぐ身につくものと思いたがる。
    しかし専門性は,なかなか身につかない。
    そこで,「当てが外れた」格好になり,挫折感を抱いたりする。
    自分で勝手に自信を失う。

    「当てが外れた」のは,対象を甘く見ていたからである。 したがって対象を辛く見直せばよいだけの話なのであるが,そうはせずに自分を貶める形 (「自信を失う」) の方を選んでしまう。

    専門性は,カラダのものである。 専門性を身につけるとは,カラダを変えること。
    カラダは保守的である。 変えにくい。 元の環境に戻ると,カラダも元に戻る。
    よって,カラダを変える構えをずっと保たねばならない。 修行が,専門性を身につける形である。


    特に,講義で専門性は身につかない。
    講義を聴くことでカラダがつくられるのではない。 講義は,カラダを変えるきっかけである。
    すなわち,カラダを変える作業がこれの後に続かねばならない。 カラダづくりは,時間のかかる地道な取り組みである。

    よって,カラダをつくる上で最悪なのは,「単位を取るために授業に出席する」が「大学で勉強する」の意味になっている場合である。 そして困ったことに,ここしばらく「大学教育の改革」路線がこの形を進めるものになっている。 ( GPA制度・CAP制)