Up 「小学校=基礎学習課程」は「基礎」の誤解から 作成: 2008-07-22
更新: 2008-07-22


    小学校は,基礎を学習する課程ではない。
    「小学校」に対する「基礎学習」の連想は,端的に誤りである。

    「基礎」は,いろいろと広く・深く学習した後の方で扱えるものである。
    実際,基礎論とはそういうもの。
    数学でも,他のなんの学術分野でも,基礎論や構成主義は,最後にやってくる。

    教育を専門にしている者は,「学習はスパイラルに上昇する」という考え方をとる。
    このスパイラルの下の方は,「基礎」ではない。
    スパイラルの下の方は,「幼稚」である

    小学校教員養成課程では,「幼稚」を研究させる。
    「幼稚」を研究することは,学術である。──幼稚と一緒になることではない。
    「幼稚」は,「いろいろと広く・深く学習した」があってはじめて,教育的主題にできるようになる。
    小学校教員養成課程は,これが実現するように構成する。

    この小学校教員養成課程の形は,科学/学術を見えなくする合科主義ではない。
    従来型小学校教員養成課程が採っていた,分科主義である。