Up 日本史専任欠員の含意 作成: 2008-04-01
更新: 2008-04-01


    北海道教育大学札幌校は,2008年度から日本史専任教員が欠員になる。
    「欠員になる」と「欠員とする」の間には決定的な違いがあるので,いまはこの二つのどちらかなのかを見定めていく必要がある。

    「欠員になる」と「欠員とする」の違いは,
        欠員とする
        欠員でだいじょうぶ
    を含意するということである。

    「欠員でだいじょうぶ」の立場は,可能性としてあり得る。
    北海道教育大学札幌校では,<反-教科専門>の立場をとり,専門科目は「免許対応科目」の位置づけになった。 「免許対応」の意味は,中・高校教員免許対応である。 このことは
        教科の専門性は,小学校教員には必要ない。
    を含意する。


    この<反-教科専門>の考え方に対し,<教科専門>の考え方はどのようになるか?
    <教科専門>の考え方は,つぎの2つを要素にしている:

    1. 教育効果:
        教員養成は,<広く浅く>はダメ。 教科専門の形の学習コースを以て,学生に<狭く深く>を課す。
    2. 国立の教員養成課程の役割:
        国立の教員養成課程は,教科全般にわたって専門的人材を社会にアウトプットする役割がある。 ある教科を欠くということは,やってはならない。

    「日本史専任欠員」は,B に関わる問題になる。