Up 「気温」は空気の温度ではない 作成: 2024-07-25
更新: 2024-07-25


「猛暑」とは何か

    ひとは, 「気温」を空気の温度だと思っている。
    ここで空気とは,曰わく「空気の組成は約8割が窒素,約2割が酸素。また水蒸気が含まれるがその濃度は条件により大きく異なる」の「空気」である。

    この空気なるものは,温度を測れない。
    即ち,空気だけの温度を測ることは,できない。

    ひとが「気温」を空気の温度だと思っているのは,そう思わせられてきたからである。
    学校では,日陰で測ったのが「気温」だと教えている。
    これは,つぎをロジックにしているわけである:
     「 日が当たるところと当たらないところでは,気温計の値が違う。
    日が当たるところの気温計の値は,空気の温度に太陽光の温度がプラスされたものだ。
    よって,日陰の気温計の値が空気の温度だ。


    空気だけの温度を測ることができないとは,どういうことか。
    気温計」は,これに届く電磁波に感応して,「気温」を表示している。
    空気を構成する気体分子 (以下簡単に「空気分子」) から届く電磁波だけに感応していれば,その「気温」は空気の温度である。
    しかし,そんな「気温計」は実現できない。

    「気温計」は,色々なところからやってくる電磁波に感応しているのである。
    実際,電子レンジの中に入れて電磁波を当てれば,高い「気温」を示すことになる (壊れなかったらの話だが)。


    ひとは,「気温」を風呂の湯の温度のように思っている。
    寒暖を,冷たい空気や暖かい空気に体が浸かっているふうにイメージしている。
    これは,まったくの間違いである。

    人の体と空気分子との間の電磁波の流れは,「寒暖」となって現れるほどのものではない。
    一方,風呂の湯の中の電磁波は,水分子由来の電磁波に対し,他の物由来の電磁波は無視できるほどに小さい。よって,風呂の湯に浸けた温度計の値は,水の温度と言うことができる。

    風呂の湯と空気は,何が違うのか?
    分子密度が決定的に違うのである。

    水の分子密度は,つぎのように計算される:
      H₂O の 1モルは 18 g で,この中にはアボガドロ数 6.0 ×10²³ だけの分子がある。
      水 18 g は,18 cm³。
      よって,水の分子密度は,
        ( 6.0 ×10²³ ) ÷ 18 個/cm³

    一方,空気の分子密度は,
      空気のモル体積は,理想気体のモル体積と見なせて,22.4 L。
      この中にアボガドロ数 6.0 ×10²³ だけの空気分子がある。
      よって,空気の分子密度は,
         ( 6.0 ×10²³ ) ÷ ( 22.4 x 10³ ) 個/cm³

    よって空気の分子密度は,水の分子密度の約 8/10000
         ( ( 6.0 ×10²³ ) ÷ ( 22.4 x 10³ ) ) ÷ ( ( 6.0 ×10²³ ) ÷ 18 )
         = 18 ÷ ( 22.4 x 10³ ) ≒ 0.0008

    ひとは,お湯に浸かっているのと同じように空気に浸かっていると思っているが,これは錯覚である。


    火照(ほて)った体を冷やすには,ぬるい湯に浸かればよい。
    これを冷気浴で代行するためには,「空気の分子密度は,水の分子密度の約 8/10000」を補うために,冷気を送り続けねばならない。
    この冷気を送り続ける装置が,「エアコン冷房」というわけである。

    逆に,冷えた体を温めるには,熱い湯に浸かればよい。
    これを暖気浴で代行するためには,「空気の分子密度は,水の分子密度の約 8/10000」を補うために,暖気を送り続けねばならない。
    この暖気を送り続ける装置が,「エアコン暖房」というわけである。


    サウナで,「タオルをあおいで熱気を送る」サービスがある。
    これは,熱気を送っているのではない。

    サウナの中の体は,表皮に近い空気が断熱層 (電磁波阻碍層) を形成する。
    タオルをあおぐことは,この層を散らすことをやっているのである。
    表皮は,断熱層を散らされて,電磁波をもろに受ける。
    表皮のこの感応に対し,脳は「熱い」の表現をする
    しかしひとは,「熱気が送られた」と勘違いする。