互いを異界とする2つの集団A, Bの共棲は,Aが人の集団の場合,つぎのようになる:
| 《 |
Aが自分たちはBより力で勝ると思うとき,
Aは自分たちにとってBが安全な存在になるまで,
Bの勢力を弱める》
|
このときAは,Bをやっつける行為に嵌まる。
Bを「絶滅危惧種」にまで追い込み,さらには絶滅に至らしめる。
例えば北海道はヒグマと共棲しているが,この共棲の内容は:
| 年 |
人身事故 |
捕殺数 |
| 件数 |
死者 |
| 2008 |
3 |
3 |
351 |
| 2009 |
2 |
0 |
606 |
| 2010 |
3 |
2 |
470 |
| 2011 |
2 |
1 |
692 |
| 2012 |
2 |
0 |
654 |
| 2013 |
4 |
1 |
540 |
| 2014 |
5 |
1 |
555 |
| 2015 |
0 |
0 |
641 |
| 2016 |
1 |
0 |
567 |
| 2017 |
4 |
1 |
774 |
| 2018 |
3 |
0 |
827 |
| 2019 |
3 |
0 |
756 |
| 2020 |
3 |
1 |
859 |
| 2021 |
9 |
4 |
819 |
| 2022 |
3 |
0 |
796 |
| 2023 |
6 |
2 |
1,422 |
2024-03-25,「第3回北海道ヒグマ保護管理検討会」が
| 「 |
2022年末時点で1万2175頭と1990年と比べて2.3倍に増え、
絶滅が危惧される水準にはない」
|
を発表。
裏返すと,7000くらいが許容できる頭数というわけである。
このように人の言う「共棲」は,
| 「 |
相手の数を決め,それを超えたら殺すことによって数を保つ」
|
である。
ひとが自分たちの間引きを考えることは無いから,ひとの唱える「共棲」はつねに「差別」である。
「反差別」 の声は,相手が十分弱く安全になった段階で上がる。
これは,ご都合主義である。
そして自分のご都合主義がわからないことにおいて,「反差別」はイデオロギーである。
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