Up 米農地の淘汰 : 要旨 作成: 2024-09-07
更新: 2024-09-07


    水田の風景は,ひとに馴染みのものである。
    人の営みがあるところには水田がふつうにあったからである。
    しかしこれからは,そうではなくなる。


    自給的な水田経営は,消えていく。
    自給は自分のことであり,引き継がれる理由がないからである。

    水田経営は,商品米を生産する水田経営が残っていく。
    その水田経営は,生産効率の高さが求められる。
    それを実現するのは,水田の再編成である。
    即ち,大型機械を使えるように,水田を再編成する。
    これができない水田は,消えていく。

    「自給的な水田経営」「再編成ができない水田」にあたるものに,中山間地域の水田がある。
    中山間地域の水田は,かつての人口増加と,地方領主の富国強兵策のなごりである。
    いまは,人口減少とライフスタイルの都会化で,中山間地域は人のいないところになる。
    水田がどうのを言う以前に,人がいなくなる。。


    こうして,水田が残るところは,平野部ということになる。
    それと,観光地の要素になっている水田である。
    観光名所になった棚田などで,「日本の懐かしい風景」の水田経営が演じられるというわけである。