Up 学校で数学を勉強して何の役に立つ?
──「こんなときに主体的になれる
作成: 2011-04-03
更新: 2011-04-03


    現前の放射能数値に対する安全/危険度の主体的判断は,安全/危険度を算出する計算の方法を自らもっていなければ,できない。
    計算の方法を自らもっていない者は,ひとの言うことに頼るのみとなる。

    放射能数値の安全/危険度の計算で必要となる数学は,基本的につぎのものである:
      
    • 比例関係
    • 区分求積
    • 指数関数
    • 積分
    • 微分方程式
    比例関係と区分求積は,「○マイクロシーベルト/時」のデータから累積被曝量を計算するときに必要になる。 ──これは,算数科の内容である。
    指数関数は,被曝量計算で「半減期」を扱うときに必要になる。 ──これは,高校数学理系の内容である。
    積分は,放射線量の変化の曲線グラフから累積被曝量の変化の曲線グラフを手作業で導くときに,必要になる。 ──これは,高校数学理系の内容である。
    微分方程式は,あるモデルに立って放射線量の変化や累積被曝量の変化を計算で導くときに,必要になる。 ──これは,大学数学の内容である。

    放射能数値に対する安全/危険度の判断でどの程度主体的でいられるかは,これらの数学をどの程度修めているかに依存している。

    ところで,数学は体系的である。 比例関係,区分求積,指数関数,積分それぞれの学習は,それぞれの裾野になるものの学習の累積である。 そして,これらの裾野全体は,学校数学全体になる: