Up 2011-04-09 時点の状況認識 作成: 2011-04-09
更新: 2011-04-09


    「福島市・飯舘村の放射線量数値が高い理由」において,つぎの推理をした:
    1. 原発の最初の水素爆発で,大量の放射性物質が,<帯状の雲>状態で遠方に運ばれた。 <帯状の雲>を形成したものは,そのときの気象である。
      そして,たまたまその方向に,福島市があった。

    2. 爆発は継続しないので,帯状の雲は尻切れの形になる。 また,これ以降に原発から飛散してくる放射性物質の量は,爆発のときのものよりずっと少ない。
      こうして,つぎのようになる:
      各地域での放射線量の推移は,最初の爆発で飛散した放射性物質がそこにどのくらい降ってきたかで,ほぼ決定される。 すなわち,最初に降ってきた分の減少が,そのまま<放射線量の推移>の形になる。
    この推理を進めれば,「水・野菜の放射能濃度を基準値オーバーにした放射性物質は,原発の最初の爆発で飛散したもの」というようになる。 ──実際,水の放射能濃度数値は,比較的短期間のうちに低くなっている。

    ただし,以上の推理は,臆測の域から出ることができない。 それは,現在利用できるモニタリング・データではつぎのことがわからないという,単純な理由による:
    • 観測される放射線量でのつぎの2つの割合:
      1. 最初の爆発のときに降り積もった放射性物質が発している分
      2. 新たに降ってきた放射性物質が発している分
    • 観測される放射線物質でのつぎの2つの割合:
      1. 最初の爆発のときに降ってきた分
      2. 新たに降ってきた分