Up 「教養」の意味 作成: 2010-08-11
更新: 2010-08-11


    数学は教養と合わさって有用を現す。
    しかしこのことは,「数学」に限らず他の学問でも同様である。
    そこで,「教養」の意味が,改めて論考の向かうところとになる。

    数学が教養と合わさって有用を現す形は,「同型を見出す」である。 そしてこの同型の認識は,教養を<世界>にして起こる。
    したがって,教養が貧しく弱ければ,同型の認識も貧しく弱いものになる。 逆に,豊かで力強い認識が起こるためには,教養が豊かで力強くなければならない。

    特に,「教養」は「基礎」ではない。 「教養」ということばは,「万葉集は教養のうち」のように用いる。
    また,「教養」は「リテラシー」ではない。 「教養」はコンテンツがいのちであるが,「リテラシー」はコンテンツ・フリーを主調とする概念である。


    同型の認識は,教養にフィードバックされる。 これは,教養の成長である。
    「自分の世界」と言うとき,それは教養と同義と考えてよい。 この意味で,教養は自分である。

    この教養の実体は何か?
    ここで「カラダ」を考えるのが,本論考の趣旨である。

    カラダは,教養を現し,身体を現す。
    特に,教養の豊かさ・力強さは,カラダの豊かさ・力強さの現れである。
    教養をつけることは,カラダづくりである。