Up <目的-手段>論と非<目的-手段>論 作成: 2010-08-13
更新: 2011-08-13


    <数学>と<数学>の違いは,<出口論 → 学校数学>と<学校数学 → 出口論>の違いであり,構造的に正反対のものである。

    <数学>は,「出口を実現するためには,どんな数学をどんなふうに扱うのがよいか?」と考える。
    出口のアイデアは思い思いに出されてくるので,<数学>はしばしば学校数学の内容をせわしなくいじるものになる。

    <数学>は,数学から出発する。よい数学を教えようとする。 よい数学が,教える優先度の高い数学である。
    教える相手の成長段階を考慮するにしても,数学を曲げてまで相手に応じるということはしない。

    実際,<数学>は,よい数学をきちんと教えることが,よい成長をもたらすことになると考える。
    この成長は,「出口」の形でことばに表現するものにはならない。 出口を立てない形で,数学を立てる。 「数学教える」のみというわけである。──この意味からも,<数学>である。