Up 渦巻きとフィボナッチ数 作成: 2014-07-16
更新: 2014-07-19


    つぎは,松ぼっくりの下から見た画像である:
    渦巻きが見えてくるので,その数を数えると,13。
    フィボナッチ数の一つである。
    また, (少し無理しつつも) つぎのような感じで,フラクタル構造を見ることができる:

    これを一例に,植物の形態形成では,フィボナッチ数を現すフラクタル性がいろいろ見出される(らしい)。
    そこで,「これはどうしたことか?」「フィボナッチ数にどんな秘密が?」となるわけである。


    しかしこの話題では,「秘密」はフィボナッチ数にではなく,黄金角にあるとしなければならない。
    実際,渦巻きなら,任意本数で描くことができる。
    「黄金角跳び回転」の中で出てきた「k跳びでn個一巡」も,「nとkが互いに素」が条件になることであって,フィボナッチ数に理由を求めることではない。
    つぎが「植物の形態形成とフィボナッチ数」の考え方になる:
      《黄金角の回転が先ずあり,これに「円形に配列する要素の大きさ」の制約が加わって,「k跳びでn個一巡」のnがフィボナッチ数になる。》


    黄金角の回転では,「k跳びでn個一巡」の<n番目>が回転の開始点にきて,かつ開始点と少しずれる。
    そこで,<一段下げた円で同じプロセスを再開>をフラクタル構造にすると,渦巻き模様が現れる。
    また,この場合は,新しい配置が先の配置との隙間を埋めるふうになるので,密度の高いパックの実現になる。
    こうして,<松ぼっくりを下から見た画像>のようになる。