Up | English 回転対称形  


    学校数学の中では,「対称」な空間図形として,点対称形,線対称形,面対称形の他に,もうひとつの「対称形」が登場します──ただし,明示的には「対称形」として扱われませんが。それは,つぎのように定義される形です。

      Xに対し,直線L,360の約数 n > 2, < 360,そして L を回転の軸とする 360/n 度の回転 f で,つぎの条件を満たすものが存在するとき,Xを「回転対称形」と呼ぶ:
          fX への制限は,X のそれ自身の上への全射。



    ここで,「回転対称形」の用語はここだけのものです。これといった用語が既存のものにないので,この語を作りました。

     註 :n > 2」とした意味は:
    n=1 では,任意の図形X が条件を満たすことになる。
    n=2 の場合は,「鏡が直線の鏡対称 (線対称)」の見方に譲る。