「加法·乗法」「差·商」  


算法──内算法(演算)と外算法(作用)

    数の和 (記号「+」の用い方) と積 (記号「×」の用い方) が,つぎのように定義されました:
  
    この和・積に対し,加法,乗法,差,商が,つぎのように定義されます:

    「加法」
      数の対()に m + n を対応させる関数を,「加法」と呼ぶ。

    「乗法」
      数の対()に m × n を対応させる関数を,「乗法」と呼ぶ。

    「差」(記号「ー」の使い方)
      に対し, + ? となる数 ? を対象化し,これを「nm」と表わす。


      注意 : nm」は,存在しないこともあり得ます。
      (「対象化する」と「それが実際に存在する」は,別のことです。)

        例 : 自然数では,「2 − 3」(「3 とたして 2 になるもの」) は存在しません。
        しかし,「2 − 3」の対象化を対象化することはできます。
        現に,「自然数では 2 − 3 は存在しない」の言いまわしに,「2 − 3」が対象化されています。
        強調:「対象化する」と「それが実際に存在する」は,別のことです。


    「商」(記号「÷」の使い方)
      に対し, × ? となる数 ? を対象化し,これを「n ÷ m」と表わす。


      注意 : n ÷ m」は,存在しないこともあり得ます。
      (「対象化する」と「それが実際に存在する」は,別のことです。)

        例: 自然数では,「2 ÷ 3」(「3 とかけて 2 になるもの」) は存在しません。
        しかし,「2 ÷ 3」を対象化することはできます。
        現に,「自然数では 2 ÷ 3 は存在しない」の言いまわしに,「2 ÷ 3」が対象化されています。
        強調:「対象化する」と「それが実際に存在する」は,別のことです。