Up | 「式」「変わり方」が,「関数」の捉えになっている | 作成: 2009-01-29 更新: 2011-04-14 |
ユークリッド空間は,「要素の変位」を視覚的に表せすことのできる空間である。 例えばつぎは,比例関数のグラフに「変位の対応」を読んでいる場合であるが,ここでx軸,y軸は1次元ユークリッド空間として扱われていることになる: 「変位の対応」が対象になるためには,関数の定義である「一意対応」にいろいろ条件をつけることが必要になる。 しかし学校数学では,この「変位の対応」を「変わり方」の話にして,「関数とは変わり方のことだ」みたいに「関数」を指導している。 学校数学の「関数」は,「一意対応」ではない。 数学でも,「関数」は「変わり方」として始まった。 「関数」の定義が「一意対応」になったのは,ずっと後になってからのことである。 <シンプル>は,いつも最後に得られる。 そして<シンプル>を得たとき,これまでを振り返って,「いままではなんてグチャグチャな考え方をしていたんだ!」という見方ができるようになる。 学校数学の「関数」は,「一意対応」になる前の「関数」(18, 19世紀の「関数」) である。 論理的にグチャグチャしている。 したがって,論理にこだわるタイプの生徒には,受け付けられないものになっている。
生徒の「関数」の成績が悪いという事実に対しては,
──論理に目をつぶらないと飲み込めない。」 |