Up シラバス 作成: 2009-08-06
更新: 2011-10-20


  1. 授業予定のアナウンス
    • 授業時間:9:00〜17:30,2日間
    • 試験 (レポート):指導案作成
        成績評価の基準

  2. 授業の概要
    • 数学の授業は,ハードルが高い──その理由
        理由がわかれば,<安心>と,解決の形が,得られる。
    • 授業構築の仕方
    • 「指導法」の考え方

  3. 数学の授業は,ハードルが高い──その理由
    • 授業するのに十分な数学が,身についていない。
    • 身についていないことが意識されるとき,授業できなくなる。
        Cf. 歩き方を意識したら,歩けなくなる。
        フォーム改造 → スランプ
    • 「授業するのに十分な数学を身につける」で解決するしかない
      これには時間がかかる。

  4. 「授業するのに十分な数学を身につける」
    • 「授業するのに十分な数学を身につける」が意識にのぼりにくい理由
    • 「授業するのに十分な数学を身につける」を敬遠・回避
        「授業するのに十分な数学を身につける」は,修行。
        うまい手・近道 (楽する手) は存在しない──正攻法しかない
    • よいテクストが存在しない

  5. 数学と学校数学のギャップの確認
  6. 小中高間での数学の違い
    • 基本は算数にある──スパイラルに変調

  7. 授業構築の仕方
    • 授業の形
      • <わかる>に至るストーリー
      • <教える>に<主体的学習の鍛錬>が重なる
    • 「よい授業」の評価基準
      • 生徒の<わかる>と主体的活動が実現
      • Simple is the best. (理由:無駄=ノイズ=学習の妨げ)

    • 理詰めの構築
      • コミュニケーションの形・流れ
      • 主体的学習活動の配置
      • 理詰めの構築に必要な知識・理解
        • <わかる>とはどういうことか──生成的理解,正反のとらえ
        • <主体性>の意義──<身につく>が実現するプロセス
        • カラダは不自由 (安定性の裏返し)

    • 授業構築のプロセス
      • 主題研究──主題の理解
      • 単元設計──全体ストーリーの構築
        • 全体ストーリーを授業で構成
        • 主題の指導の4段階 (対象化・意味・価値・使用)
      • 授業設計──授業単位のストーリーの構築
        • 授業の基本構成:導入→展開→まとめ
          1. 授業開始のアナウンス
          2. 前時の振り返り
          3. (導入)
            本時の主題のアナウンス
            本時に用いられる既習内容の押さえ
          4. (展開)
            課題の提示
            学習作業の促し・制御・収束
          5. (まとめ)
            振り返り・まとめ
          6. 次時の内容の予告
          7. 授業終了のアナウンス
        • 指導案
          • 指導案を作成する理由
          • 指導案のフォーム・要素
              進行時間,局面,シーン/板書,
              せりふ/パフォーマンス (教師・生徒),備考
          • 完全シナリオ

  8. 授業パフォーマンス
    • 授業パフォーマンスの要諦: 場の意味・進行が生徒につねに伝わっている
      • このために,やらねばならないことが決まってくる。
      • 授業局面をわからせる
        • 例:作業を課すときは,何を作業するかが明確に伝わること
            ダメな例:意味不明の「考えましょう」
      • 局面の切り替えでは,これを明確に伝える

    • 授業パフォーマンス設計の考え方
      • 理詰めの設計──授業パフォーマンスは必須・必然を行う
      • 無駄=ノイズ=学習の妨げ
      • ゴールから授業パフォーマンスを逆算

    • 発問,生徒からのリターンの扱い
      • 出てきた意見・考えの共有
      • 論理を問う (「なぜ?」)
      • 誤答を,正反の反として活用

    • <生徒のいろいろな考え>への応じ方
      • 「いろいろな考えが出てくる」に二通り:
        1. 意味がある
        2. 授業が壊れている
      • 評価では,教員の数学力が試される
      • 問題解決における恣意と絶対──二種類の「○」
      • 巧拙・優劣をきちんと言う

  9. 数学教育事情
  10. 作業課題 (2009-08-08 提示)