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本館改修工事計画はどのような形が合理的か
作成: 2005-06-20
更新: 2005-06-25
「本館改修工事」と称しているものは,本館を音楽棟にするための改修工事であり,旧課程 (教員養成課程) の存在スペースを潰す作業になっています。(
本館改修工事計画
)
現在計画の「本館の内容の撤去」は,どのようなことになるか?
撤去スケジュール
教員養成課程のいまの1年生が卒業するのは 2009年3月です。
本館での教育・研究被害は,耐震工事開始の8月から始まり,来年1月に今年度分の撤去,そして来年度分撤去と続きます。(
本館改修工事計画
)
撤去分はどこに行く?
──答えを導くためには,最初につぎのことをデータとしてもつことが必要です:
スペース
A. 撤去分面積/内容構成
B. 本館以外の施設の空き面積/内容構成
移行期間中の新旧教員の出入り
移行期間中の新旧学生の出入り
Aの面積は,Bの面積を超えます。──マイナス分はどうなる?廃棄処分?
また,「Aの内容を Bに収容/Bにおいて復元する」ことも,
コスト (経費&労力&時間) が膨大
になりますし,ある種の研究設備/施設の場合は無理です。
移送等作業の主体は?作業期間の捻出は?等々,実際作業で問題になる細かな点に入っていけば,撤去作業が全うするシナリオはさらに立ちません。
──シナリオが立たない作業は,空中分解します!
本館改修工事計画の特徴
やり過ぎ
です。
新しいものをつくるために,いまあるもの (移行期間中なければならないもの) をバッサリ切ろうとしています。
<いまあるもの>の被害・損害をきちんと計算することを,計画者は思考の上で停止しています。
(被害者の立場に近づくと計画がたたなくなるので,距離を置くようにしています。)
バランスをとりながら最適化を<全体において>実現していく,という政治の常道を踏んでいません。
わたしは,本館改修工事が計画の通りに進めば,旧課程は壊滅的状態になると見ています。
──旧課程を壊滅的状態に導くことがわかっていてこの工事を遂行しようとしているのなら,この工事は「移行期間」のルール (旧課程の勉学環境を壊さない) を無視していることになります。移行期間にやってはならない工事です。
「移行期間」の意味 (2005-06-16)
「企業/組織犯罪」の視点から (2005-06-25)
わたしは「この工事で旧課程は壊滅的状態になる」ことを,追って証明していくつもりです。
ここでは,先回りして(何せ,ものを言ってないと,どんどん事務ペースで進められてしまいますので),対案を示します。
対案:
「本館改修工事=本館を音楽棟にする工事」は,移行期間の終了に合わせて本格始動する。
あるいは,全体とのバランスにおいて許容される部分的工事を積み重ねる。
移行期間中は,新教員の研究室をつぎのようにする:
「旧教員が去って空きができた研究室に,新教員を入れていく」
「アートファクトリ」を,つぎのように使う:
新課程学生の拠点スペース
新課程の教育スペース
大事なこと
こういう議論の仕方には落とし穴があります。すなわち,<個>それぞれにおける独自性/一回性 (「個の尊厳」) を考えなくなります── 人をゲームの駒のように扱い始めます。
教育の精神は「一期一会」です。これはどの場面でも貫徹しなければなりません。
お互い,自戒いたしましょう。