- 「真言」
「サンスクリット語でマントラ mantra) ‥‥ もとをたどればヴェーダに由来することばで、ヴェーダ聖典の神々を讃えた文句、あるいは祀りの際に儀式のうちに使われる文句のこと」
(中村元『密教経典・他』, p.67)
- 「密教」
「秘密の教えということです。今まで説かれた仏教の教えというのは、だれにでも説かれた、凡夫にもわかるような教えでした。しかし、「仏さまのほんとうの思惟は、凡夫にはなかなかうかがい知ることのできない高い奥深いところにある。だから、いきなり凡夫に説き明かして誤解され、まちがったことがなされてはいけない。修行がすすんだあとで教える奥深い教えである」という立場で、だいたい七世紀以後におこった新しいかたちの仏教が、みずからを密教と称したのです。」
(中村元『密教経典・他』, p.67)
「では、真言密教が説いたという、秘密の、今まで説かれなかったような教え、凡夫にはわからないという今までになかった教えとは、何だったのかというと、それは大日如来を中心とする崇拝儀礼です。」
(中村元『密教経典・他』, p.73)
- 「大日如来」
- 「曼荼羅」
- 煩悩の肯定
- 呪術密法
- シンボリズム
- 女尊
- 「頭密教における一つの特徴は、女性の霊的存在の出現したことである。
真言密教においては、ターラーとか、明妃が登場した。これは、民衆のあいだにおける地母神以来の女神崇拝が、仏教のなかに摂取されたのである。」
(中村元『密教経典・他』, p.212.)
- 僧組織
- 阿闍梨
- 灌頂
- 「頭の頂に水を濯ぐことで、国王となる儀式としてバラモン教からヒンドゥー教のほうでは一般に行われていたのですが、その儀礼を象徴する語をとり入れて、真言密教のほうでは信仰に入ること、あるいはその儀式をよんでいます。」
(中村元『密教経典・他』, p.100.)
- 行
- 三昧,瑜伽
- 三密加持
- 加行
- 観想
- 観想法 (サーダナ)
- 虚空蔵菩薩求聞持法
- 善無畏訳『虚空蔵菩薩能満諸願最勝心陀羅尼求聞持法』
- 阿字観・月輪観
- 苦行
- 参考Webサイト
- 参考文献
- 中村元[著]『密教経典・他』(現代語訳大乗仏典 6), 東京書籍, 2004.
- 頼富本宏[編著], 今井浄円[著], 那須真裕美[著]『図解雑学 密教』, ナツメ社, 2005.
- 立川武蔵『最澄と空海──日本仏教思想の誕生』, 講談社選書メチエ, 1998.
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